映画『マトリックス』(1999年)はこうして作られた(撮影の裏側を解説) - ひたすら映画を観まくるブログ
何十人もの俳優にオファーを断られ、それでも諦めることなく探し続けた結果、ついに理想の俳優が現れました。それがキアヌ・リーブスです。
アンディ・ウォシャウスキー曰く、「キャスティングの最中に会った俳優は、誰もこの映画のコンセプトを理解していなかった。どんなに細かく説明してもわからなかったんだ。でも、キアヌは最初の面接の時にノート1冊分の質問を抱えて現れた」とのこと。
「彼はサイバーパンク小説の大ファンで、ウィリアム・ギブスンやフィリップ・K・ディックなんかをたくさん読んでいた」「『マトリックス』のテーマも完璧に理解していて、僕らの世界にすんなり入って来たんだよ」と驚いたそうです。
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ウォシャウスキー監督はキアヌが用意してきた膨大な質問について、一つ一つ丁寧に説明したそうです。その時の様子を、ラリー・ウォシャウスキーは以下のように語っていました。
『…キアヌはとても興味深い質問をしてきたんだ。ネオがモーフィアスを救出しに行く場面で、「じゃあ政府の建物に入った時、僕は罪のない人々を殺すんだね?」って。アンディはそれを聞いてクスクス笑い出した。これはまさに僕らが気にしていた矛盾点で、なんとか説明をつけなくては…と思っていたことだったからね。
”乗り越えるべきジレンマ”ってやつだよ。マトリックス内で殺された人間は、現実世界の肉体も死んでしまう。エージェントのようなプログラムならともかく、必ずしも悪人ではない兵士や警官を殺す行為をどう説明すべきか?
ちゃんと答えを考えたよ。マトリックスは一つのシステムなんだ。警官や兵士はそれを守るために戦う。つまり、当局の施設にいる時は、彼らに罪がないとは言い切れない。警備員や軍人、警官たちはシステムの一部なんだ。要するに、システムを守る側にいる。そのことに責任をとらなくちゃならない。…』 (「PREMIERE日本版 1999年10月号」より)