18.かすかなメロディ
photography : だぼ
夜明けとともに、忘れたくない景色が消える。 今日は来てよかったと、またいつか来ると、 コーヒーを飲みながら、その空間に別れを告げる。 暗い夜空を求める観望や撮影は、 新月期の夜の晴れ間というごく限られた時間のみ適している。 夜明けはいつも名残惜しさとともに、 暗闇が照らされる暖かさと、安心を与えてくれる。 そうして、今日だけの自分が、 また次にここに来るための自分が、始まるのだと思う。 消えてゆく、それをつかまえるために。
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“昴 ”
M45 プレアデス星団は、おうし座に位置する散開星団である。日本では「すばる」の愛称で親しいが、七つの主要な明るい星々とギリシャ神話のプレアデス七姉妹から、“Seven Sisters”ともよばれている。東京などでも双眼鏡を使用すればその存在を目視できるこの星々は、それでも地球との距離は約400光年だ。周辺をとりまく淡いガスは大口径の望遠鏡で観察することで確認できるが、写真に写すと刷毛でサッと履いたような模様が大変美しい。秋から冬にかけて出会えるその姿を、特に冬の星座が輝く氷点下のなか、「03」を聴きつつ眺めてほしい。きっと、時計は動き出すだろう。鍵は開くだろう。
“マルカリアンチェーン ”
マルカリアンチェーンはおとめ座に位置する銀河が鎖状に連なった集団である。きらびやかな一等星たちが輝く冬の夜空に対し、春の夜空は淡い銀河が支配する。これらの銀河たちは地球から数千万光年以上のスケールで離れており、我々が目にするのは少なくとも数千万年前の銀河たちの姿だ。チェーンから外れたところには、2019年に Event Horizon Telescope が中心のブラックホールを撮影した M87 の存在も確認できる。絶対にたどり着けない場所、星の果て、旅の果て、時の果てに、我々は何を見るのだろうか。
“星空記念写真 ”
明け方に近い春の夜空、東から夏の天の川が上り季節を告げる。観望、撮影は一人でも、複数人でも楽しめる。孤独の寂しさを噛みしめることも、その日に知り合った人たちと、こうして一枚のフレームに収まることも。一度ポケットを空にして、夜空を眺めに行けば、素敵な出会いがあるかもしれない。
【 Anniversary comment 】
坂本真綾さん 25周年おめでとうございます! これからも、点と点が美しく、星々が星座をなすように結ばれ、 真綾さんと、そのファンの方々の生が彩られますように。 微力ながら、応援しております!
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