私が問いかけると、後藤監督からは「今、チームを助けたいと言ってくれている地元の仲間が何人か集まっています」という答えでした。そこで私は、年が明けてリーグのスタッフを連れて急ぎ高崎へと向かい、後藤監督に頼んで、その支援者の方々を一堂に集めてもらいました。 会議室には、地元の商店主や中小企業の経営者らしき方々が、10人ほど集まっておられました。みなさん、チームを残したいという純粋な善意に満ちあふれた表情をしていました。私はその一人ひとりの顔を見つめながら、あえて厳しい現実を突きつけることにいたしました。 「みなさんがチームを愛し、残したいという気持ちは十分に分かりました。しかし、全国リーグを維持していくということは、そう簡単な話ではありません。後藤監督とも話し合って、今後の選手は全員アマチュアとして雇用し、人件費を完全にゼロにするという方針は聞きました。しかし、人件費がかからないとしても、全国を転戦するための遠征費や、日々のグラウンド代、試合の運営費などで、年間で最低でも5000万円の現金がどうしても必要になります。これは絶対に削ることのできない数字です」 「もし本気でこのチームを救うおつもりがあるならば、まず一人500万円ずつ、手元のお金を出してください。それでまず5000万円の準備金を作ります。シーズンが始まって、自分たちの力で新しくスポンサーや資金が集まったなら、そのお金は皆さんのところに少しずつ返していけばいい。まずはこのチームを動かすための5000万円です。いま、一人500万円を出すお覚悟はありますか」 私がそう言った瞬間、それまで熱っぽく語り合っていた10人の支援者たちは、一斉に下を向いて、完全に黙り込んでしまいました。
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