FET Trioderizer Single Ended Amplifier
◎FET Trioderizerのシングルアンプ
FET Trioderizerをめぐる一連の実験を一段落させるため、バラック組みしたままのシングルアンプを1Uラックケースに収めることにした。
問題は、1Uサイズに収まるような出力トランスなんて、そんなにあるもんじゃないってことだ。いろいろ検討して、お財布とも相談しつつ、東栄変成器のT-600Z 7Kを使うことにした。バラック組みで使った春日のOUT-54B-57にくらべると、なんとも小さいトランスだ。直流を流したら特性が悪そうだなー、ということで、
カソフォロ出力にしてみた。これならトランスに直流を流さずにすむ。。。と思ったわけだ。2SK2847のソース側にLEDが入っているのはちょっとしたお遊び。何の意味も効能もありません。
んが、しかし、そんなにうまい話があるはずもない。出力段でゲインを稼げないから、クリップ寸前まで入力電圧を上げても、スピーカ側に出てくるのはほんの数100mV。電源に250Vのスイッチング電源を使ったので、高周波ノイズの影響を派手に受けることになった。ノイズが可聴領域すれすれまで迫っている。音がざらついて、正直なところ、聴いていられない。
もうひとつの問題は、2SK30-Trioderizerのヘッドルームの小ささだ。狭い部屋で聴くわけだし、出力が小さいのは別にかまわないのだけれど、ボリュームはめいっぱい上げることになる。ところが振幅に余裕がないので、ともすれば音がクリップしはじめる。
このロードライン、一見余裕があるように見えるけれど、ゼロバイアス付近やカーブの寝ている-6.5Vバイアス付近はほとんど使うことが出来ない。電源電圧を耐圧ぎりぎりの50Vに設定してもこんな感じだ。ほとんどのCDプレーヤやDACの出力は2Vrms(5.6Vpp)なわけだけれど、2SK30-Trioderizerでは、1.2〜1.5Vrmsを入力するのが精一杯だ。普通のアンプならそれでもかまわないが、この場合はかなりまずい。さて、どうしたものか。。。
◎普通に組もうぜ! 考えあぐねた末、直流を流してT-600Z 7Kの特性が悪化するかどうか、ちょっとやってみようという気になった。
2SK30のバイアス電圧はオシロスコープとにらめっこしながら-3.5V程度に、2SK2847の定電流回路は25mA程度流すように調整。 さて、まずは、ゲート入力抵抗とパラレルの高域補償コンデンサ無しで周波数特性を測ってみる。
スイープの速度が速いので20〜200Hzはうまくトレースできてない、という些事はともかく、高域は勇ましいぐらいストンと落ちている。しかし、Trioderizerアンプの場合は、ここからが勝負である。 2SK30側に220pFの高域補償コンデンサを付けてみると、
かなり良くなった。 赤いラインが補償後。 しかし、この状態で2SK2847側にも同じくらいのコンデンサを付けると、
今度は高域が跳ね上がってしまうのである。シーソーゲームかよ、めんどくせーなー。笑)いろいろな値のコンデンサをとっかえひっかえして、結局、2SK30側に120pF、2SK2847側に150pFのコンデンサを付けることになった。
赤いラインがその周波数特性。ま、こんなものでしょう。 今度はスイープの速度を下げて、低音域の特性も見てみると、
ううーん、出力トランスの大きさから考えて、低域はストンと落ちるものと思ってたんだけどなぁ。高域補償コンデンサの有る無しにかかわらずこの状態なので、FET-Trioderizerとこのトランスのマッチングの問題かしら。ウチの小さなバスレフスピーカ(フルレンジ一発)だとちょうど良い塩梅じゃねーの?という邪悪な考えが頭をもたげてきたので(※疲れて面倒くさくなった)、この問題は放置プレイのまま。だって、聴いてて気持ちいいんだもの。笑)
◎馬鹿になろうぜ! 今回のアンプ作り、もうひとつの課題は「おまえ馬鹿だろ?」と言われるようなアンプを作ること。まぁ、言われるまでもなく馬鹿ではあるんだけど、それはさておき、恥に敏感な日本人には「お馬鹿さんスピリット」が足りないのだよ! そんなわけで、
2SK30に50Vを供給する定電圧回路には、ツェナーダイオードを使わず、LEDの定電圧性を利用することに。結果、27個のLEDを直列に並べることになった。
うーん、馬鹿っぽい。もっともっともっと並べたかったよ。笑)こんな回路でも、おおよそ48V強が安定供給されている。ま、蓋をしちゃえば「まったく見えない」んだけどね、この明かり。それでは寂しいので、2SK2847の定電流バイアス回路に「まったく無意味な」LEDを仕込んでみたり、音に反応するLEDフラッシャー回路を組み込んだり、パイロットランプに三原色自動点滅LEDを使ってみたり、あー、うー、とにかく、なぜか余りまくっているLEDの在庫をどうにかしたかったわけデス。 (ここまで2010.11.07)
※2010年頃に作成された記事デス。ま、現実逃避しながらも、頑張って書いてるんじゃないですかね。
















