【チェーンは伸びないが長くはなります】 - SHIBUYA-BICYCLEのブログ : https://ameblo.jp/shibuya-bicycle/entry-12587706021.html : https://archive.vn/tpDeg { 2020年04月08日 }
自転車のトラブルで一番多いのは圧倒的にパンク等のタイヤ関係ですが、二番目は恐らくチェーン関係ではないでしょうか。
一般車のチェーン関係のトラブルとしては、弛んだチェーンがケースに当たる事や、チェーン外れが多いのですが、その際に「チェーンが伸びた」と言います。
この「伸びる」ですがほとんどのお客様は鉄が引っ張られて伸びていると思っている様です。しかし、実際にはピンとブッシュの接触部が摩擦ですり減る事で長さが変化(長く)していると言う事をご説明して、チェーンへの注油の必要性をお話ししています。今回はその辺りを図で説明します。
ちなみに、チェーンの強度はJIS D9417に8000Nで切断しない事と規定されています。チェーンに掛かる荷重は170mmのクランクで24Tのチェーンリング(小径の方が荷重は高くなる)を使ったとして、体重100kgの人が全体重を掛けても約3400Nです。
なので金属が引き伸ばされる状態にはなりません。
まず、チェーンの構造から。
ピンを抜くと下の写真の様に分離します。
赤と黄色のそれぞれの中心線が一致するように合わせてピンを圧入すると、製品状態になります。
一般車の場合このピンが約200本でチェーンが構成されています。
{{ 図版 1 }}
内プレート部をさらに分解すると下の写真の様になっています。
このチェーンはブッシュレスと言うタイプで、現在の自転車チェーンの主流です。従来のブッシュタイプについては後程改めて説明します。
製品状態でピンと外プレートは強勘合で結合されていますが、内プレートとローラーの4部品は外プレートに挟まれて位置決めされているだけで結合はしていません。
ピンと内プレートは「内プレート一体成型ブッシュ部」で滑り軸受的な状態で勘合しています。
{{ 図版 2 }}
それが下の写真です。なので内プレート一体成型ブッシュとピンの間はオイルで潤滑してやらないとすり減ってしまいます。
{{ 図版 3 }}
●ブッシュタイプ
旧来のブッシュタイプは内プレートに円筒状のブッシュがカシメられています。なのでピンを抜いた状態では内プレートとローラー、ブッシュは一体となっており分離しません。
{{ 図版 4 }}
ブッシュのカシメを外して分解した状態。ブッシュタイプもブッシュの内側とピンの間にオイルが入って潤滑する必要が有ります。
{{ 図版 5 }}
ブッシュレスとブッシュタイプの注油する場所は微妙に異なります。
ブッシュレスは一体成型ブッシュが二つに割れているため、下の写真の赤矢印の所へ注せばブッシュとピンの間にオイルが入ります。
しかし、ブッシュタイプは青矢印の位置(外プレートと内プレートの間)に注さなければオイルはピンまで届きません。
{{ 図版 6 }}
現在市販されているチェーンのほとんどはブッシュレスタイプですが、気になる人は自分が使っているチェーンのタイプを確認するか、青矢印の所に注油するかどちらかが必要です。
ピンとブッシュの摩耗によるチェーン長さ変化ですが、ピンは前にも書いた通り200本ほどありますので、一か所のピンとブッシュが1/100mmずつすり減っただけで、全体では4mm長くなります。
4mm長くなると(BB軸と後輪軸間寸法としては2mm)チェーンはかなり弛みますのでトラブルの原因になります。
チェーンに注すオイルはもちろん自転車チェーン専用品がお勧めですが、一般車の場合はホームセンターなどで売っている所謂「ミシン油」でもOKです。2か月に一度くらい注油すると良いと思います。
(食用油はだめですよ。ピンとブッシュの間の圧力で油膜が切れてしまい、潤滑効果が無くなります。それだけでなく埃を吸い寄せて付けない時よりも摩耗が進むかもしれません) ●4月9日訂正 Webで調べた所、食用油も潤滑効果はあるようです。しかしベタベタになるのと悪臭を発しますのでご使用には成らない方が良いと思います(以前、てんぷら油を注した自転車を修理した事が有りますが、前記の理由でできれば触りたくない(笑)自転車でした)。














