WHOLE TREE EXHINITION 児林遼馬の作品について
ただいま開催中の「WHOLE TREE EXHIBITION」では、造形作家・画家である児林遼馬さん(https://rymkbys.com/)によるパステル画の原画を展示しています。 画面中央に描かれた一本の木は、密集する樹々の中で何ものにも動じない象徴的な存在感を放っています。一見すると想像上の風景のようにも見えますが、実は画家自身が撮影した実在の風景をもとに描かれたものです。 この写真をもとに絵を描くという行為には、知覚における主観性と客観性の両面を重視する彼の姿勢が表れています。それは、「世界像の不在」を問う風景写真に対して、自身の内なる世界の見方を重ね合わせ、再構成しようとする試みでもあります。 誰もが手軽に写真を撮り、イメージが瞬時に共有される現代において、画家は「主体」が希薄になりつつあると感じています。だからこそ、自ら撮影した風景を絵として描くことで、自身のまなざし=主観性を取り戻そうとしているのです。 学生時代から「見過ごされているものを無視できない」という思いを抱き、時には既成概念に疑問を持ちながら、自らの感覚を信じて表現に向き合ってきた彼は、2020年、偶然におこなった「絵を描く」という行為の中でこの手法にたどり着きました。 このように、既成概念に疑問を投げかけ、本質を問い直す姿勢は画家の創作の根底に一貫して流れており、私たちの思考にも投げかけを与えてくれているように感じます。 「WHOLE TREE」は、インテリアデザインを通じて木に触れてきたランドスケーププロダクツが、「木」という存在が秘める無限の可能性に注目し、それを独自の視点でプロダクトへと昇華させることをコンセプトにしたブランドです。 風景に刻まれた作家の記憶。 絵画を通して浮かび上がる、私たち自身の心のゆらぎ。 この作品を通じて、自分自身の「主体性」について改めて思いを巡らせるきっかけとなればと思います。 「WHOLE TREE EXHIBITION」はプレイマウンテンにて6月8日(日)まで開催しています。ぜひ、児林さんの作品をご覧にいらしてください!













