化粧品会社の担当営業だった経験があるので、実は男性にしては化粧品に詳しい。ただ自分自身は中高時代のニキビが酷く、当時からの外見に対するコンプレックスはあったものの、韓流に代表されるような一般的なメンズメイクの多くは中性化もしくは女性化することを目的としており、また幸い男であったので不潔にしていなければ醜男でも仕事に支障はないものと割り切って、特にメンズメイクには関心はなかった。
そんななか2年前に発売されたFIVEISM × THREEは衝撃だった。使う所作まで考慮された形状、カバー力の弱さを逆手に取った自然さ、何より15色展開のファンデーション、3色展開のコンシーラーなど色味の種類(男性の方が肌の色味の幅が広く、白浮きは酷く目立つ)が、単に既存の女性用コスメを若干処方とパッケージを変えて男性用にしたものとは一線を画していた。男性用コスメとして、一切の手抜きがなく軸をゼロから作り上げのだとわかって感動すらした。またジェンダーレスというよりは、ジェンダーフルイドなフィロソフィーも素晴らしく、まさにわたしが待ち望んでいたものだった。
発売後すぐにラインで買い揃えた。別に美しくなりたいわけではない。ただ叶うなら顔のノイズを消して可能な限り美醜から自由になりたかった。中高時代当時からの外見に対する自己評価は未だ拭えていないが、コンプレックスからの邪気を払うお守りとしてメイクしている。 FIVEISM × THREE













