FT8 F/Hモードのとき、目的信号だけデコードしやすくするために、受信機側で200~1000Hzくらいの範囲だけを受信するようにフィルターをいじることがあります。
うちにあるリグ数台で試してみましたが、いろいろと違いがあったのでメモしておきます。
1. Elecraft K3(s) + P3
・操作性
PBTはWIDTH/SHIFTのほかに、LO-CUT-HI に切り替えができるので、そちらの方でフィルター幅を変更できる。
ただし、プリセットメモリーしておくようなことはできない。
・スコープ上の表示
受信帯域幅は緑色の帯で常に表示される。PBTにも連動するので、信号を受信しながらビジュアルに位置合わせもできる。
・JTDXワイドグラフでの表示
200~900Hzを指定したが、170~940Hzくらいの範囲がきれいに表示されている。下はなめらか、上はビシっとカットされている。
PBTでの数値指定、スコープ上の範囲表示でも設定できて使いやすい。実際の受信範囲は上下30~40Hzほど大きめだが、フィルターシェイプを考えればかなり正確。思った通りの操作ができる。
2. ICOM IC-7300/IC-7851
・操作性
FILTER は2つプリセットできる。ルーフィングフィルターとWIDTHで狭くした上にPBTで範囲を調整したものが記憶されるので、F/Hモード時に狭くする設定をあらかじめ記憶させておくことができる。
ただし、Twin PBTで設定できる幅とシフト範囲の関係から、制限がある。いろいろやってみたが、フィルターの肩が1.5kHzより下にできない。よって幅1.3kHz、シフト -650Hz にすると、200~1500Hzになるのが妥協点だった。上はもう少し狭くしたいが無理だった。ルーフィングフィルターを1.2kHzにしてもここは変わらない。
・スコープ上の表示
スコープ上には受信範囲は表示されない。ただし、FILTER設定画面はわかりやすい。
・JTDXワイドグラフでの表示
140~1550Hzくらいになる。上下とも50Hz前後多めだが、ほぼ指定した範囲である。
FILTERのプリセットにPBT設定も含まれるのは素晴らしいのだが、肝心の幅は1.3kHz以下に狭くはできない。
3. YAESU FTDX5000/FTDX10
・操作性
WIDTHとSHIFTでの組み合わせとなる。WIDTH 850Hz、SHIFT -900Hzくらいが良いようだ。FTDX5000のときには、NARを押してナローにしておく必要がある。
ルーフィングフィルターの切り替えはできるが、デジタルフィルターのプリセットはない。
WIDTHはもう少し狭くしたいのだが、連続していなくて次は600Hzになってしまう。
・スコープ上の表示
スコープには受信幅が出ないので連動はしないが、フィルター部分についてはFTDX10ではビジュアルに表示される。ただし、受信センターが0表示なので、実際の位置が数値では理解しにくい。
なお、NOTCH位置などもここには表示されるのは良い。
なお、FTDX5000にはIF OUTからSDR接続してNaP3を使えば、P3のように幅もしっかり表示される。が、たまにバグってここがうまくいかないことがあるので信用できない。
・JTDXワイドグラフでの表示
WIDTH 850Hz、SHIFT -900Hzで、FTDX10で200~1000Hz、FTDX5000で130~1100Hzくらいになった。5000の方がブロードだが、まあ良いだろう。
FTDX10のフィルター画面だけではイマイチで、やはりワイドグラフを見ながら合わせる必要がある。WIDTHのステップが連続でないのが困るが、今回の目的は果たせた。
というわけで、スコープにフィルター幅が連動してLow/High CUT周波数を指定できるK3+P3が断然使いやすく性能も良かった。
Kenwood 機なら同じようにLow/Hight Cutができるので、使いやすいはずだが、スコープに幅が出ないので、やはりワイドグラフを見ながらということになりそうだ。
ICOM のようにデジタルフィルターがプリセットできると、今回のような用途には素晴らしいのだが、PBT範囲が狭くて目的のことはできず残念。










