BLAME! LOG.1 感想
前の記事が雑だったのでもう少し詳細にやりたいと思った。
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霧亥と珪藻生物によるネット端末遺伝子を持つ子供の争奪戦が描かれる。
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BLAME!の物語構造を説明するための『わかり易い』物語だが、ゆえに世界観はまだ確立されていない。
この時点でネット端末遺伝子や珪素生物なる用語は登場しておらず、詳細がわからないまま攻防が展開される。
用語を先行させる近年の弐瓶勉作品だが、ここでは逆となっている。
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私はSFのビジュアルをドライ系とウェット系で勝手に分類している。 弐瓶勉はドライ系なのだが、この頃はまだウェット系だ。
背景にグラデーショントーンが多用されており、質感がヌメヌメとしている。
漫画は白と黒、線とベタだと思っているので正直あまり好きではない。
80年代末から90年代に散見された、士郎正宗をはじめとする大友×アニメ系の潮流だ。
読み切り版から大きく変わったキャラクターデザインからは、それらの影響は弱く感じる。
オデコの大きい造形と瞳の形状は水無月徹といったアダルトゲームからの流れを感じなくもない。(同時期のなるたるの鬼頭莫宏からも同じ様なものを感じる)
服はまだ雑でディテールの無い漠然とした黒い服を着ている。
影が強調された背景に対し人物の顔には影がほとんど無い。
細い線で描画され白飛びした様に描かれている。
大きな黒い影を落とす薄汚い景色に浮かぶ白い顔は儚さや透明感を作品に与えており、人形や幽霊の様だ。
押井守のイノセンスでの撮影処理を思い起こす。
進むにつれてこの表現は消え、登場人物の顔は薄汚れ、光を失い、たくましく実体的になっていく。
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今話で登場するロケーションは主に二つ。
冒頭の橋のかかった巨大建築の峡谷と後半の石像が並んだ階段だ。 初期のBLAME!は各話の単位でロケーションが限定的で、模型雑誌で連載するジオラマストーリーを想起する。
巨大建築物の峡谷は印象的でメディア展開時にはメインビジュアルの様に扱われることも多い。
ただ前述のとおり確立されていない時期なのでディテールはどこかで見た物に影響されてそのまま描いた印象だ。
奥にはマンタの様な物体が浮遊している。
LOG.2の登場する巨大な芋虫もだが、ただ巨大化させた通常の生物が描かれているのも初期の特徴だ。
進むにつれて人以外の生物自体がほとんど登場しなくなった。
石像が並んだ階段もあまりBLAME!らしからぬ造形だが後のDIGIMORTALに引き継がれたようにも見える。
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珪素生物から子供を奪還する際、霧亥は放棄されていた多脚の機械を利用する。
どうやら本来搭乗式の物をハッキングによって遠隔操縦している様だ。 技術者であるシボと合流してしまう事もあってか、以降の霧亥がこのようなことをするのは見たことが無い。
多脚機械も相まって攻殻機動隊の影響を感じる描写だ。
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長大な時間をかけてネット端末遺伝子を探す霧亥だが、その保有者はLOG.1で早々に確保されている。
この子供の正体は不明の様に見えるが、実はどこから来たのかは作中で詳細に描かれている。
終盤で描かれた、シボの胚から生まれた子供だ。 優れた作品の疑問点は作中で説明されているというのが持論である。
弐瓶勉は作中の出来事を『あの世界では日常的に起こっている事件の一つだ』と語っている。
長大な時間を生きる霧亥が同じ様な出来事を何度も経験していてもおかしくはない。













