未熟児の24mまでのDQ推移に着目。DQをワンポイントではなく、推移でみることでASDリスクが明らかに。
Early Neurodevelopmental Trajectories for Autism Spectrum Disorder in Children Born Very Preterm (Pediatrics 2020)。台湾からの論文。<1500g, <32wの未熟児319例を調査。最初の2年間(6m, 12m, 24m)のBaylay Scale でのDQ推移を調査。
5y時点でのASD有無と比較。ASD 29例、non-ASD 290例。
DQの推移から3群に分類。DQが高水準で推移するhigh stable(HS, 93例31%)、高めだが1歳以降に低下するhigh declining (HD 198例62%)、6ヶ月児から低めで1歳以降再度低下するlow declining(LD, 23例7%)。
6ヶ月時点でのDQはHS 93.8>HD 89.6>LD 72.7とこの時点ですでに少し差がある。
12ヶ月時点ではHS 94.8=HD 90.3>LD 79.6となりHSとHDの差は目立たなくなるが、24mg時点では、HS 96.9>HD 79.7>LD 59.1と再度HSとHDに差が見られ、LDは大分遅れてくる。
結果、5歳時でのASD診断率はHS 3%、HD 9%、LD35%。大きな差が見られ、LD vs HSではLDはオッズ比15倍のASD発症率になっていた。
6mでDQ <85は70例いたが、18例は24mまでに>85に改善、52例は24mまで改善は見られなかった。改善が見られた児でASDなかったが、改善なかった52例では23%にASDを認めた。
まず、何より、発達をワンポイント評価ではなく、【推移】で見ることの重要性が再認識できる論文。①6ヶ月時点でDQが85より上か下か、②1歳時点でDQが「追いついて」いても2歳までの経過が重要、という2点。
LDに相当する、6ヶ月当初から低めの場合は「経過に注意」したままフォローするだろうから、ASD率が高いとはいえ療育との連携はしやすい群だろう。HSではASD率も低いようなので、一般的な診療で対応できそう。
しかし、HDに相当するような児は要注意。6ヶ月当初少し良い/悪くはないために、1歳児に【追いついて】しまうと、6ヶ月時点では「未熟児だからゆっくり」で12ヶ月までに「キャッチアップしたから大丈夫だろう」と納得、自己完結してしまいそうなパターン。そう考えてしまうとその後の【低下】に気づけない、または気づいても【ASDリスク】であることに気づけない、となってしまいそうである。こうなると大きな問題。2歳までの経過を見て【ASDリスク】を察知し、療育につなげられれば児も家族も享受できる利益は大きいと考える。変に「未熟児だから最初は少しくらい遅くても」と考えず、経過を慎重に見ていくことが重要と感じた。
これは未熟児だけだろうか?正期産児でもDQの推移は参考になるのだろうか?













